2011年9月26日月曜日

静かなリーダーシップ

毎日、毎日、押し寄せるように問題があがり、解決するため奔走し、気がつけば一日が終わってしまう今日この頃。そこで、以前学んだテキストを読み直しました。何かヒントはないだろうか・・・・。リーダーシップ・マネジメント論の変遷を読み進めていくうちに少しだけヒントが見つかりました。リーダーに望むことはカリスマ性を求めるのではなく、重要なのはリーダーのビジョンであり、知識と技術を生かした人らしい気くばりとこころ配り。責任感の発揮である。日々の組織集団の状況は極めて多様で変動的である。だからこそ、リーダーは状況に応じてリーダーシップスタイルを選択しなければならないと思う。ジョセフ・L・バダラッコは効果的なリーダーシップを発揮するリーダーの傾向は、派手さ、華ばなしさはないがむしろ控えめで慎み深く、忍耐強く慎重である。さらに持続性があるとしている。そしてこれを「静かなリーダーシップ」と呼び、自分のできることを率直に、けれど一生懸命やることが静かなリーダーの特徴としている。英雄視されるヒーロー型リーダーとはまさに対照的である。これだ!時と場合によってリーダーシップスタイルを変化させることが重要である。そしてより重要なことは、どのようなリーダーシップスタイルをとるかを吟味し、そのスタイルを現実の仕事で適用することである。分かっているが現実は厳しく困難である。困難であるからこそやりがいもあるのかな?楽観的な私はいつも思う。「嫌な日あっても、つまらない日は一日もないわ」「どこかにいないかなウルトラマンみたいな心優しい、強いリーダー」。どじょうもいいけど、せめてウナギにして欲しいなーリーダーは・・・。

2011年9月19日月曜日

叱ると褒める

先週、今年度の看護学生の臨地実習が終了しました。学生さんの実習態度に感動し、指導看護師に感謝する気持ちでいっぱいになりました。学生さんからたくさんの反省があがりました。とても真摯で誠実で真面目なんでしょうきっと。そこで感じたことを述べました。「できなかったことを振り返ることも大切です。しかし、できたことを振り返ることはもっと大切ではないか」と述べました。励ましで言ったわけではありません。人はできない自分を責める必要はありません。できなかった理由を考えて、できるよう努力することが幸せなんですよ・・・。指導者はあれもできなかった、これもできなかったと反省しきりかもしれません。完ぺきはありませんよ、指導者は相手を信じて見守り、ある時は愛情をもって叱ると良いかも。叱るは褒めると同様、相手を認めなければできません。期待しているから叱り、成長してもらいたいから注意するのです。時々理不尽に怒っている先輩がいます。何を指導したいのかさっぱり分かりません。感情のコントロールがつかない自分がいたらどうか心と体の休暇をとってください。良い仕事はできません。叱ると褒めるは「個育て」には大切です。心地よい緊張感の中で人は成長するものかもしれません。愛情もって先輩は叱ってください。「働きやすい職場より、働きがいのある職場」が重要です。最近、叱ることが苦手な大人が増えています。相手を信じて叱ってください。きっと、叱られることを期待している相手がいるかも。叱るときに叱らなければ相手を無視している同様に失礼です。そして、叱られないことを良いことに退場しないで場内乱闘している人が多い世の中です。叱ると褒めるのバランスをとりたいですね本当に・・・・・・。「叱られなくなったなー」と思われる方は成長ストップの危険信号か頑張っているかのどちらかでしょうね。さて、どちらでしょう・・・・。

2011年9月13日火曜日

カウンター越しの光景

以前に「サービスは生産と消費の同時性」そして、「無形であるが心に残るものである」とつぶやきました。本日、サービス業にとって働く管理者・職員の資質は大切な要件だとあらためて心に残ったのでお話します。朝から3つの金融機関に行く機会があり出かけました。カウンター越しに見える光景でまずびっくり。A機関では、窓口対応はキビキビした職員で気持ちよく受付し、ソファーで待つこと10分間。すると大きな声で上司に話しかける若い女性の職員。仕事以外のべちゃべちゃ会話。上司も偉そうな方で注意するとおもいきや、大きな声で一緒に高笑い。カウンター越しに全部聞こえていました。お客の私が恥ずかしくなってそそくさ出てきました。でもまてよ、病棟でも患者・家族から見るカウンター越しの光景で同じ場面はないとはいえない。気をつけなくちゃ!と気を取り直して次のB機関へ。今度はもっとひどかった。まず、受付の方の朝の無愛想な対応。長ーく勤務されているらしい女性の方で悪気はないが対応の悪さは群を抜いている。病院だったら、即効上司が呼ばれるぐらいひどい。そして、客は私一人だが待つこと40分間。待ち時間は長いし朝からついていないなー、今日は仏滅だっけ・・・とつぶやきながら次のC機関へ。ここで救われました。カウンター越しの光景でまず私語がない。張り詰めた心地良い緊張感と前の機関と異なる雰囲気。フロアー奥の上司の方が常に全体を見渡しているのである。そして、カウンター内の職員のみならず常にカウンター外の顧客に目くばり、気くばり、心くばりしている様子。これがさりげなくスマートである。このとき感じたのは、上司の管理能力は職場の文化に大きく影響すること。サービスの質は相手にとって心地良い緊張感がないと維持できないと感じた一日でした。そして、あまのじゃくな私は決心しました、高笑い上司の金融機関にはたまには行ってみようと。なぜなら、カウンター越しの光景が忘れられないことと、反面教師だもの。勉強になるわー。人ごとではないですもの当院も!

2011年9月7日水曜日

いい加減とい・い(良い)加減

先日、管理者研修で「マネジメント力」を学びました。特に印象深かった言葉が、「万能管理者のもとでは部下は育たない」これには納得。確かに「万能師長のもとでは部下は育たない・・・」と強く思った。スタッフが「大変、大変」を繰り返すと、「いいよ私やっとくよ」と何でも引き受ける。上司というより面倒見の良いおばちゃまに見える時がある。でも、まだ面倒見の良い師長はましである。大変とスタッフが言うと、自分まで「大変大変」とにぎやか師長。でも、こんな時私自身がとても落ち込む。なぜなら、私自身が師長のディレクションできていない。研修では、看護部長は明りを照らし続けるディレクションのプロ!師長は、スタッフを支援するマネジメントのプロ!スタッフは、患者に最も近いクリニカルケアのプロ!であるべきと。サポートマネジャーとプレイングマネジャーとは異なるのである。管理者がプレイングマネジャーでは、部下の学ぶ機会を取り上げているにしか見えない。媚を売る上司の下では、だっだっ子部下が育つだけかな?若ければだっだっ子も可愛いけど50歳過ぎのだっだ子は「子と言わないでしょう!」。自分がやれば一番満足できる仕事ができるでしょうきっと貴方も私も。でも、少し待ちませんか。いい加減にはなれと言いません。い・い(良い)加減になって下さい。少し部下にもチャンスをあげてください。成長させるチャンスをあげてください。と自分にも言い聞かせるこの頃です。

2011年8月29日月曜日

接遇とは?

先日、病院全職員対象に「接遇研修」が行われました。研修開始時、講師の先生が、「接遇とは何でしょう?」と質問されました。いつも当たり前に思うことも、あらためて質問されると難しい。広辞苑で早速調べました。接遇とは、もてなし。接待。あしらい。などなど・・・・。ちょっと無機質な感じはしますが、やっぱり『おもてなし』なんだと安心しました。接遇の善し悪しは自分で決めることでなく相手が決めること。顔は自分のものだけど、表情は相手のものです。いつも、相手が決めることだと思います。私が大切にしていること、それは『挨拶』です。あいさつの語源は仏教からきた言葉で「挨」は近づくこと。「拶」とは引き出すことだそうです。つまり、相手との心からのふれあいが挨拶だと言われています。相手をおもてなすには、まず挨拶!そして、相手の方に、より心地よく過ごせるよう気くばり、目くばり、心くばり。接遇研修を受けて終了でなく、そこからスタート。そして、継続は力なり。明日からさわやかな挨拶に出会うため、ステキなおもてなしに出会うため、まず自ら「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様」ですね!接遇とは、心に残る出愛(であい)です!

2011年8月22日月曜日

組織においての「インターバルトレーニング」

「そこに行きたい」という熱い気持ちや情熱(パッション)、「なぜそこに行きたいか」を語る使命(ミッション)や夢、「そこにたどり着けばどのようなところなのか」を目に見えるように(ビジュアル)に描かれたビジョン、これらは組織変革には欠かせない大切なものである。さらに、「忙しいからビジョンが描けないのではなく、描けないからいそがしいだけだ」と金井壽宏氏は述べている。確かに・・・・忙しいを口癖にしている方や自分も含めこの3つのバランスが悪いとギクシャクしてしまうのは確かである。特に、ビジョンは目に見えるように描かないとスローガンになり、空回りしてしまう。ただし、この3つを常に意識し変革を推進したいが、この頃どうも息切れがする。(体調が悪いことではないですよ)そこで、ミッション・ビジョン・パッションをバランスよく継続するためにはトレーニングが必要と考える。このトレーニングは主に陸上競技で行われている『インターバルトレーニング』なんてどうだろう。このトレーニングは皆さんもご承知のように、疾走と駆け足または歩行とを交互に繰り返す練習法でスピードと耐久力、持久力を養う目的で行われるものである。組織においても、あるときは全力疾走で駆け抜け、あるときはゆっくり歩行する必要がある時もある。このインターバルトレーニングを繰り返していけば組織も強化できるかな?なんて・・・。2人から集団・組織と考えると、このインターバルを繰り返すときのタイミングをいつ、どこで、誰がどのように行うかは最も重要である。もし、疲弊しているときや息切れしているときのホイッスルのタイミングはとても大切で、誤ると重大なことになるかもしれない。体育会系の私は時々このような発想し、明日からどのタイミングでホイッスルを吹こうかな?なんて思い、秋の気配の夜につぶやいてみました。

2011年8月15日月曜日

サービスを考えました

先日、たわいのない雑談で、「ここら辺で一番盛っている病院はどこだい?」に即答のAさん。「決まっているじゃん、A動物病院だよ」これには皆大笑い。でも、遠からずあたっている。確かに人間とペットは異なるけど、病院で括れば、群を抜いて混雑している。実際、私の愛犬もA動物病院で、いつも駐車場に車が入りきらないほど混んでいる。なぜだろう?そこで考えました。まず、とにかく獣医さんもスタッフの方も皆優しい。言葉がけ、優しい笑顔、大事なペットへの慈しむまなざしと、診察する先生の触診。本当に安心し満足した表情で皆帰っています。人と犬を一緒にするな!なんて叱られそうですが、同じです。サービスは生産と消費の同時性と言われている。そして、無形で形に残らないものである。しかしながら、形に残らなくてもしっかりと‘こころ”に残るものである。心身ともに傷つき病んでいる人には、優しい言葉と真摯に向き合う医療者の態度はとても大切である。医療は不確実なものである、だから結果だけでなく過程(プロセス)も重要となる。だから患者さんと向き合うときは、誠実で真摯でなければならない。100%の実行は難しいけど目指さなければならない。夏ばて気味の愛犬を目の前にして、またA病院に行って、優しい手と優しいこころの診察学んでこようなんて思います。でも、一つだけお願いするならば電子カルテにはしないで下さい。画面と話す先生では寂しいですから・・・。